同じ色のおもちゃを並べたり、赤い物ばかりを集めたり。そんな姿が見られたら、少ない色で「同じ」を見つける遊びを用意してみましょう。色の名前を言えることを、始める条件にする必要はありません。
最初は、対象年齢と使用上の注意が合う大きめのおもちゃを、見分けやすい2色で各2個ほど。同じ形・大きさの物を選び、大人が一組だけ横に並べて見せます。お子さまが手を伸ばしたら、次は自分で比べる時間を残してみてください。
ここでは、家庭で試す方法と、色・形など複数の特徴を使う教材の選び方をご紹介します。
色の名前を答えなくても、同じ色を探して遊べる
「赤」と言うことと、赤い物の横へ同じ色の物を置くことでは、することが違います。色合わせでは、まず目の前の物を見比べ、同じ色を隣に並べる遊びを楽しめます。
「これは何色?」と毎回尋ねるより、大人が同じ色を一組並べて「同じ色だね」と短く伝えるところから始めてみましょう。色名を言い直す練習を加えなくても、活動は成立します。
モンテッソーリ教育の普及や教員養成支援などを行う米国モンテッソーリ協会(AMS)は、感覚を使う教材について、色・大きさ・形など一つの特徴に注意を向けられる設計を説明しています。[1] 家庭でも、最初に比べたい特徴を一つに絞ると、何を見せたいのかが明確になります。
何歳なら何色を合わせられる、という到達表として遊びを使う必要はありません。興味を向ける時期や取り組み方には違いがあります。年齢表示などの安全条件を守ったうえで、同じ物を探す、並べた物を見比べるといった今の姿に合わせて用意しましょう。
最初の道具は、2色・同じ形・持ちやすさで選ぶ
家庭での一例は、同じシリーズの大きめの積み木を、赤2個・青2個だけ出す方法です。色の違いを見せたいので、形や大きさ、表面の模様はできるだけそろえます。これは家庭で試すための提案で、特定の商品の正式な使い方を示すものではありません。
選ぶときは、次の順に確かめてみてください。
- 対象年齢と注意事項が合う:年齢表示に加え、口に入れる使い方をしていないか、外れる小部品や破損がないかを確認する。
- 同じ色の組がある:一つずつ違う色しかないセットでは、同じ色を二つ並べる遊びはできない。
- 見比べる条件がそろう:同じ形・大きさで、模様が少なく、色の違いが分かりやすい物を選ぶ。
- 持って置く動きが無理なくできる:重すぎる物や、手から滑りやすい物を避け、安定した場所に置く。
色をそろえるために、ビーズ、ボタン、小さなポンポン、ペットボトルのふたなどを使う必要はありません。消費者の安全に関する行政機関である消費者庁は、小さな玩具による窒息事故に注意を呼びかけています。[2] 小部品のある物を、大人が見ていれば使ってよいと判断しないでください。
使う前には、欠け、外れそうな部品、塗装の剥がれも確認します。危険な物は使わず、年下のきょうだいが手に取らないように保管しましょう。対象年齢と誤飲への注意は、色合わせができるかどうかとは分けて考えます。[3]
大人が一組だけ並べ、子どもが試す時間を残す
道具を用意したら、テレビやほかのおもちゃから少し離れた、手元を見やすい場所で試してみましょう。大人も隣に座り、物を置く動きが見えるようにします。
- 赤と青を一つずつ、間を空けて横に置きます。残りの赤と青は、少し手前に置きます。
- 大人が手前の赤を一つ持ち、奥の赤の隣に置きます。「同じ色だね」と短く伝えます。
- 大人は手を離し、残った青をお子さまがどう扱うか待ちます。すぐに動かなくても、次々に指示を足さずに様子を見ます。
- 続けたそうなら、もう一度ばらして遊べます。手を引く、顔をそむける、別の遊びへ向かうときは、そこで終えてかまいません。
国際的にモンテッソーリ教育を支える国際モンテッソーリ協会(AMI)の「AMI Digital」は、家庭で子どもの興味や自分のペースを尊重し、必要な分だけ手伝うこと、嫌がったりいら立ったりしたら遊びを止めることを案内しています。[4]
この順番を毎回すべて行う必要はありません。大人の動きを見た後、自分で全部並べたがるなら任せます。一組を眺めるだけの日も、その時間で終えられます。
違う色を置いたら、正解より先に手元を見る
青の隣に赤を置いても、すぐに「違う」と取り上げず、何をしているかを見てみましょう。列を作っているのか、積みたいのか、同じ形に注目しているのか。色以外の特徴を楽しんでいる場合もあります。
手助けが必要そうなら、困っている動きに合わせて一つだけ変えます。
- 物が多くて迷っている:使わない物を片付け、2色の組だけに戻す。
- 持ったまま置くのが難しそう:並べる場所を近づける。手を引いて正しい場所へ動かす前に、置く動きをもう一度見せる。
- 色の違いを見比べにくそう:影や反射を避け、同じ照明の下で隣に置いて見せる。
- 積むことに夢中になっている:その道具の安全な使い方の範囲なら、色分けへ戻すことを急がず、その遊びを続ける。
「どこを見ていたか」「どう動かそうとしていたか」が、次の用意の手がかりになります。正しく置けた回数だけを数えなくても、道具の数や置き方を調整できます。[4]
この遊びだけで、色の見え方や発達、能力を判断することはできません。日常生活でも見え方などが気になるときは、遊びで繰り返し確かめようとせず、かかりつけ医などに相談してください。
色分けの教材は、何を手がかりにするかを確かめる
色がたくさん付いている教材でも、色だけを合わせるとは限りません。購入やレンタルの前には、「同じ色を選ぶ」「同じ形を選ぶ」「穴の数や位置を合わせる」のどの動きが含まれるかを見ます。
IMANO MANABI(イマノマナビ)では、教材・知育玩具を組み合わせたプレイキット「からだのまなび(28,29,30ヶ月)」の商品ページで、ソーティングパズルをご紹介しています。形・色・穴の数を手がかりに分類してはめる教材です。[5]

掲載写真では、同じ赤色でも丸・三角・四角などがあり、ピースの穴の数も異なります。つまり、同じ色を集めることと、台の棒に合うピースを選んではめることでは、注目する特徴が変わります。色をそろえて選べても、穴と棒を合わせるところでは別の手助けが必要なことがあります。
まず色の共通点を見比べたいなら、前の節で紹介したような、形や大きさがそろった物を横に並べる遊びを候補にできます。形や穴の違いにも関心が向いているなら、複数の特徴を見比べる教材の内容や使い方を確かめてみましょう。
キットの月齢表示は、その月齢で活動を完成できるという約束ではありません。実際に使う教材の対象年齢・注意事項・使い方案内に従ってください。在庫状況によって掲載写真と異なる商品をお届けする場合があります。[5]
慣れてきたら、変える条件は一つずつにする
同じ色を並べることをお子さまから繰り返しているなら、次は「同じ2色のまま各3個にして集める」「同じ形のまま3色にする」など、一つの条件だけ変えてみる方法があります。これは進級の順番ではなく、興味に合わせた遊びの広げ方です。
色も形も個数も一度に増やすと、どの変化で迷ったのかが分かりにくくなります。難しそうなら前の組み合わせに戻し、元の遊びを続けられます。
専用の教材を買い足す前に、今ある物で安全に同じ色を二つ並べられるかを確かめてみてください。条件に合う物がなければ、その日に道具をそろえなくてもかまいません。
私たちはプレイキットに、教材ごとの声かけ例や関わり方のポイントをまとめたガイドを同封しています。[6] 道具と関わり方を一緒に確かめながら取り入れたいご家庭は、プレイキットの内容をご覧ください。
今日の一歩は、使える物を少しだけ選び、一組を横に並べて見せること。その後のお子さまの見方や動かし方から、次に用意する数や手助けを考えてみましょう。
参考情報
- 米国モンテッソーリ協会(AMS)「5 Core Components of Montessori Education」
- 消費者庁「玩具による乳幼児の気道閉塞事故」
- 消費者庁・国民生活センター「お子様用の玩具や乗り物は、安全面に気を付けましょう」
- 国際モンテッソーリ協会(AMI)/AMI Digital「General Guidelines」
- IMANO MANABI「からだのまなび(28,29,30ヶ月)」
- IMANO MANABI 公式サイト「IMANO MANABIの特徴」
情報確認日:2026年10月15日