おもちゃはあるのに、あまり手に取らない。出してもすぐに次の物へ移る。そんなときは、新しいおもちゃを探す前に、おもちゃが見つけにくくないか、取り出しにくくないか、使い方や片付けで困っていないかを見てみましょう。
まず安全を確かめ、気になるところを一つだけ変えて、別の機会にも様子を見る。数を減らすだけでなく、置く位置を変える、容器を扱いやすくする、今日は替えずに休むという選択もあります。遊ぶ時間を延ばすことや、棚をきれいに保つことを目標にしなくても大丈夫です。
この記事では、出す数の決め方、狭いリビングで確かめる場所と寸法、片付けやすい置き方、入れ替えるときの判断を紹介します。今あるおもちゃを使いながら、お子さまが困っているところを一つ探すための手順です。
おもちゃを並べる前に対象年齢や安全上の注意を確認する
自分で選べる置き方を考える前に、おもちゃの対象年齢、使用上の注意、破損や部品の外れがないかを確認してください。興味があっても対象年齢を早めず、保護者がそばにいることを理由に安全上の条件を省かないようにします。消費者庁も、対象年齢と取扱い上の注意を守り、小さな部品や使わないおもちゃは子どもの手の届かない場所に保管するよう案内しています。[1]
保護者と一緒に使う指定のある物は、使うときに大人が出し、終わったら管理する場所へ戻します。兄姉のおもちゃも、下の子どもが触れられる共用の棚へ一律に置かないでください。取りやすさと安全な保管は、分けて考える必要があります。
棚は、低いというだけで安全とは限りません。家具の説明書に沿って転倒防止を行い、上に置いたおもちゃを取ろうとして登る配置は避けましょう。消費者庁は家具の固定とともに、子どもの興味をひく玩具などを家具の上へ置かないことを呼びかけています。[2]「手が届かないから」と棚の上へ並べるのではなく、子どもが取り出せない収納など、家庭に合った保管場所を確かめてください。
遊ばないときは取り出しにくさや操作の難しさを確かめる
手に取らない姿だけでは、飽きたのか、取り出しにくいのか、操作が難しいのかは分かりません。国際モンテッソーリ協会(AMI)の家庭向け案内でも、子どもの興味、必要な手助け、気がそれる場面などを観察することが紹介されています。[3]
ここでは、その見方を家庭で試しやすい順に整理します。お子さまを採点する項目ではありません。遊ばせようと誘い続けず、普段の様子から気になったところだけ見てみてください。
- 遊び始める前から眠そう、疲れていそう。その場で物の良し悪しを決めず、休んだあとの別の機会にします。新しい物に替えて遊びを続けさせる必要はありません。
- 見ているのに手に取れない。ほかの物の後ろに隠れていないか、容器が深すぎないか、ふたや重さが妨げになっていないかを確認します。まずは置き方か容器のどちらか一つを変えます。
- 手に取るけれど同じ操作で困っている。途中の動きを短く見せるか、必要な部分だけ手伝います。それでも取り組みたがらなければ、いったん終えてかまいません。操作の見方は、今の興味に合うおもちゃを選ぶヒントで具体例を紹介しています。
- 次々と取り出し使う場所がなくなる。床や机の活動場所を空け、今使っていない物の一部を保管へ回してみます。何個にするかより、選んだ一組を使える状態かを見ます。
危険がある場合は、観察を続けず、すぐに使用を止めてください。それ以外は、数・場所・おもちゃの種類を一度に変えず、気になった一つから試します。一度の反応だけで原因が決まるわけではありませんが、何を変えたかを思い出しやすくなります。
おもちゃを重ねず、取り出しやすく並べられる数を目安にする
すべての家庭に共通する「正解の個数」を決めるより、重ならずに見え、一組ずつ取り出せて、戻す場所が空いているかを確認しましょう。同じ数でも、大きな玩具と小さな玩具では必要な場所が違います。今使っている物を、数を合わせるためにしまう必要もありません。
米国モンテッソーリ協会(AMS)の家庭向け案内は、選択肢を絞ること、子どもに合った高さの棚、かごやトレーを使った整理を紹介しています。[4]家庭では、安全に出しておける物だけを、遊びのまとまりごとに置くところから試せます。
例えば、パズルなら台と対応するピースを一組にして、ほかのおもちゃをどかさずに取り出せるかを見ます。これは配置を考えるための例です。対象年齢や部品の安全条件を満たす物で試し、ピースを数えて「何個以下」にそろえる必要はありません。
IMANO MANABI(イマノマナビ)の「これからのまなび」の保護者向けガイドでは、届いたプレイキットを一度にすべて出さず、まず3〜4点ほどから並べる案内をしています。これは、そのキットを出し始める際の目安です。家庭にあるおもちゃすべての適正数や、どの子どもにも合う数を示したものではありません。個々の教材の注意事項を優先し、並べたあとも、手が届くか、取り出せるか、よく使っているかで調整します。
出す数を減らすときも、処分を急がなくて大丈夫です。今使わない物を安全に保管するだけで試せます。収納に空きがない場合は、見える場所だけを減らして別の場所へ積み上げるのではなく、家全体で無理なく保管できる量を先に確かめましょう。
狭いリビングでは収納の寸法と遊ぶスペースを確かめる
専用の部屋や大きな棚を用意する前に、今ある安全な収納の一部分で始められるかを見てみましょう。大切なのは、置けることに加えて、そこから取り出し、遊び、戻せることです。棚の前を空けても、すぐ横が家族の通り道なら、使う場所を変えるほうが合う場合があります。
新しい棚や収納用品を選ぶ場合も、先に次の寸法を手元にある物で確かめておくと、比較の材料になります。以下は家庭で測る項目であり、IMANO MANABIの商品寸法や安全基準を示す数字ではありません。
- 置き場の内寸。棚や収納の実際に使える幅・奥行き・高さを測ります。外寸だけで判断せず、玩具や容器が前にはみ出さないかも確認します。
- 一組を置くときの大きさ。玩具本体だけでなく、部品をまとめる容器を含めた幅・奥行き・高さを確かめます。ふたや扉を開けるなら、その分の空間も見ます。
- 遊ぶときに必要な範囲。実際に部品を広げ、本体を操作し、お子さまが無理なく体を動かせる場所を確認します。収納できる大きさと、遊ぶための広さは別です。
- 出していない物の保管場所。保管箱の大きさと、出し入れする空間を確かめます。レンタルを検討するなら、返送用の箱や、返却前に手元へ残る物の置き場も確認します。届く箱の寸法や返却方法は、利用するサービスへ確かめてください。
寸法が収まっても、それだけで子どもに扱いやすいとは限りません。背伸びやよじ登りをせずに届くか、容器ごとなら重すぎないか、取り出した物で家族の通り道がふさがらないかを実際の動きで見ます。無理に棚を増やすより、出す物を少なくする、遊ぶときに保護者が一組出すといった方法を選んでもかまいません。
片付けにくいときは戻す動作を短くする
床に出したままになっているときは、「片付けて」と繰り返す前に、どこへどう戻すかを確かめてみましょう。戻す場所がほかの物で埋まっている、容器が深くて中が見えない、重い箱を持ち上げないと戻せない。そうした手間を一つ減らせることがあります。
例えば、いくつもの遊び道具が深い箱に混ざっているなら、安全に扱える一組を、軽くて縁が滑らかな容器へまとめ、決めた場所へ置いてみます。これは置き方の例で、実際の利用者の事例ではありません。「遊び終わった一組を、この場所へ戻す」と、終わりの動作を一つにします。容器や置き場そのものにも破損、指はさみなどの危険がないか確認してください。
大人が一緒に戻すところを見せ、難しいところは手伝います。全部を一人で戻すことを、その日の合格条件にしなくて大丈夫です。まだ自分で運べないお子さまには、大人が戻す役割を担い、使いたい物を選ぶ場面から関われるようにします。
取り出したり戻したりを繰り返しているなら、その動きを試している可能性もあります。「散らかすのが好き」と決めず、安全に続けられるかを見てください。投げて人に当たる、通り道に広がって転びそうになるなど、危険がある場合は止めて整え直します。
入れ替える時期はお子さまの遊ぶ様子を見て決める
毎週すべてを取り替える必要はありません。IMANO MANABIの「これからのまなび」の保護者向けガイドでは、1〜2週間を目安に少しずつ入れ替える案内とともに、日程どおりに替えるより、よく手に取るか、繰り返しているか、あまり触れなくなったかを見ることを大切にしています。AMIの家庭向け案内も、子どもが望むだけ活動を繰り返すことを勧めています。[3]
- よく選び、繰り返し使っている。安全に使えているなら、そのまま残します。見慣れた物だからという理由だけで替えません。
- 気にしているけれど取り出せない、操作が難しそう。まず置き方や必要な手助けを見直します。すぐに別のおもちゃへ替える場面とは分けます。
- 取り出しやすくしても、別の機会にも選ばない。今使っている物は残し、選ばない物の一つをいったん保管へ回す方法があります。替わりを出すなら、保管中の安全に使える物から試してもかまいません。
- どの物にも気持ちが向かない。数や種類を増やして反応を引き出そうとせず、遊びを切り上げたり、別の過ごし方にしたりします。
メモを残すなら、「かごを浅い物に替えたら、自分で持ち上げて取り出した」のように、変えたことと見えた動きを一文にします。これは記録の書き方を示す架空の例です。「集中力が上がった」と評価する必要はありません。次の機会に同じ様子が見られなくても、それだけで失敗とは決めず、お子さまの様子に合わせて戻したり調整したりできます。
買い足すかは置き方を試したあとで考える
手持ちの物で取り出しやすくなり、遊べているなら、新しい物を用意しなくてもかまいません。お子さまが試したそうな動きがあり、今の物では難しいと分かったときに、必要な物を考えてみましょう。買うか借りるかも含めて迷う場合は、手持ち・購入・レンタルの選び方で、家庭ごとの条件を整理できます。
教材だけでなく、出し方や使い方の案内も一緒に確かめたい場合には、教材・知育玩具を組み合わせたIMANO MANABIのプレイキットの定額レンタルも選択肢です。保護者向けガイドでは、先に紹介した数の目安、観察するところ、手の届く場所へ一律に置かない安全上の注意などを案内しています。教材とガイドを届けるサービスの概要は、公式サイトで確認できます。[5]検討する際は、プレイキットの内容を見るところから、対象や利用条件、家で扱える大きさを確かめてください。
今日変えるのは、気になった一つだけで十分です。お子さまが見つけ、手に取り、使い、戻すまでのどこに手間があるか。その場所から整え、今楽しんでいる物は残してみましょう。
参考情報
- 消費者庁 Vol.677 こども向けの製品に関する新しい制度 子供PSCマークがはじまりました 「事故を防ぐために」の玩具の対象年齢・破損確認・保管に関する案内
- 消費者庁 家具やテレビの転倒に気を付けましょう 家具の固定と家具上の玩具に関する注意
- AMI Digital General Guidelines 家庭での観察・繰り返し・子どもの反応に合わせた関わり
- AMS Montessori at Home 家庭の整理、選択肢、子どもに合った収納の考え方
- IMANO MANABI 公式サイト プレイキットと保護者向けガイドの紹介





